日本酒造組合中央会 メディア資料室

Press Release

40年以上の歴史を持つ『第43回全国きき酒選手権大会』が開催 個人の部・新潟県代表として伊庭洋さんが初優勝 団体の部・大阪府が優勝 大学対抗の部は東北大学が優勝 新設の社会人日本酒愛好会対抗の部はMJPM日本酒文化研究会が優勝

全国約1,600の酒類(日本酒、本格焼酎・泡盛、本みりん)メーカーが所属する日本酒業界最大の団体である日本酒造組合中央会(以下、中央会)では、40年以上の歴史を積んできた、きき酒日本一を決める『第43回全国きき酒選手権大会』(以下、きき酒選手権大会)を11月9日(土)に東京・赤坂インターシティコンファレンスにて開催いたしました。

きき酒選手権大会は、日本酒の魅力や文化を幅広く知ってもらうことを目的に、1981年より開催され、今年で43回目となる歴史のある大会。年齢・性別・国籍を問わず日本酒ファンを対象とし、各都道府県の代表者が、日本酒に関する筆記試験と、7種類の日本酒について味や香りを確かめながら判別する「きき酒」試験を実施し日本一を競います。
多種多様な表情を持つ日本酒を見極め、精緻な分析力が欠かせないきき酒試験は7種類の日本酒を香りや味わいから好みの順位をつけます。さらにもう一度きき酒し、1回目につけた順位と照合。整合性が取れているかを競います。


今年は33都道府県の代表選手、計76名が参加する「個人の部」と各都道府県の代表2名の合計点で競い合う「団体の部」が、それぞれきき酒日本一の座をかけて競い合いました。「個人の部」優勝は新潟県代表の伊庭洋(いばひろし)さんが、見事きき酒日本一に輝きました。伊庭さんは「毎日我が家で嫌な顔をせず練習に付き合ってくれた家族に感謝。新潟県のお酒を日々飲んで鍛えられたことが優勝の秘訣。」と満面の笑みを浮かべ日本一の喜びを語っていました。一方「団体の部」は、伊藤侑加(いとうゆか) さんと北島和久 (きたじまかずひさ)さんのお二人のペアで、大阪府として団体の部3回目の優勝となりました。

伊藤さんは「初参加でまさか優勝することになるとは、ただただ嬉しい。難波で普段から飲んでいる成果が出た。」、北島さんは「優勝できて夢のよう。」と大阪府の代表としての喜びを噛みしめていました。

また、日本酒の歴史や製法を学んだり、お気に入りの味わいを追求したりなど活動の幅を広げている日本酒の学生サークルや研究会の中から出場した「大学対抗の部」(16大学18チーム36名)では、東北大学の熊谷連(くまがいれん)さんと鈴木涼太 (すずきりょうた) さんのペアが見事優勝。今大会より新設された社会人日本酒愛好会対抗の部(11チーム22名)では、 MJPM日本酒文化研究会の渋谷敦子(しぶやあつこ)さんと田中藍(たなかあい) さんのペアが見事優勝しました。


講演会では、昨年度個人の部で優勝した白井聡さんと植松みなみさんから「日本酒との出会いときき酒選手権」と題して、どのようにして日本酒と出会い好きになったのかや、きき酒を極めた道のり、優勝の秘訣などについても語られました。
また、各大学日本酒サークルからの活動報告では、愛媛大学、長岡技術科学大学、全国日本酒学生連盟の日本酒に関する活動報告も行われ、大学生が選ぶ日本酒コンテストを開催し、若者目線で日本酒の流通拡大につなげる取り組みや、田植えや稲刈りなどの体験を通じ日本酒造りを学ぶ活動、全国の学生サークルとの意見交換や品評会の開催など、日頃の活動が紹介されました。

“日本酒”という共通言語のもと、きき酒を通じて年齢などの垣根を超え全国から集った『第43回全国きき酒選手権大会』。懇親会では、参加した人同士がお互いの健闘を讃えながら、きき酒選手権に参加された感想や、様々な日本酒の情報交換などで会話が弾んでいました。

日本酒造組合中央会の佐浦弘一副会長からは「これだけ多くの日本酒を愛して楽しんでいただいている方が集まっていただいている事をうれしく思っています。」とコメント。また、11月5日に勧告となったユネスコの無形文化遺産登録に関する話題については「順調にいけば来月伝統的酒造りが登録の運びとなる見通しだが、登録されることがゴールではなく、これをきっかけに、日本酒を国内外でさらに知って頂き、楽しんでいただける機会になってほしい。」とコメントされていました。

今回は残念ながら参加できなかった方も来年は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

<大会概要>

<「全国きき酒選手権大会」について>
日本酒の味や文化を幅広い方に知っていただくことを目的に、1981年にスタート。年齢・性別・国籍を問わず(未成年者及び酒類関係者を除く)、各都道府県の代表者が、日本酒に関する筆記試験と、7種類の日本酒について味や香りを確かめながら判別する「きき酒」を実施し、日本一を競います。

<審査の基準>
審査の基準は、「筆記試験」と「マッチング法」の2種類。筆記試験は、中央会が監修の日本酒好きでも即答が難しい問題になっています。多種多様な表情を持つ日本酒を見極め、精緻な分析力が欠かせないマッチング法は、7種類の日本酒を香り、味わいからきき分け、好みの順位をつけます。さらにもう一度きき酒し、1回目につけた順位と照合。整合性が取れているかを競います。


第43回全国きき酒選手権大会 大会結果


<日本酒造組合中央会について>
全国約1,600社の酒類(日本酒、本格焼酎・泡盛、本みりん)メーカーが所属する日本酒業界最大の団体。
酒類業界の安定と健全な発展を目的とし、1953年に設立。「國酒(こくしゅ)」とされる日本酒、本格焼酎・泡盛に
ついて情報発信することで、国内外へ幅広く認知向上させる活動に取り組んでいる。
https://japansake.or.jp/common/


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